令和2年第1回定例市会が本日から始まり、会派を代表して議場にて議案質疑を行いました。
本日から令和2年第1回定例市会が始まりました。
(第134号議案) (日本維新の会)
神戸市が相手方に解決金を支払うこと及び神戸市いじめ問題再調査委員会の提言の実現に努めること等を内容として和解するものについて
会派を代表して、第134号議案について質疑する。
この事案は当初、教育委員会により設置された第三者委員会により調査を行い、いじめと自殺の関連を認定しない調査結果を出した。
この結果に対し遺族は不十分な内容とし追加調査を申し入れ、新たに設置された再調査委員会では、いじめ行為が自殺の大きな要因とする新たな調査結果が出た。
また、いじめを証言した生徒らの聞き取りメモについて、実際には中学校に保管されていたにも関わらず、遺族からの当該メモの存在についての問い合わせや神戸地方裁判所からの証拠保全命令に対し、中学校及び教育委員会事務局はメモの隠蔽・メモが存在しないことを前提とした対応を行い、関係職員に対して懲戒処分を行った。
いうまでもなく、教育委員会の対応には大きな問題があった。
議案にある和解金の金額が、2,025万円となっているが、和解金の内訳には、一連の不適切な対応に伴い生じた費用は含まれているのか?
もし、含まれているのであれば、それぞれの内容を聞きたい。
国家賠償法1条1項には、国又は公共団体の公権力の行使にあたる公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によって違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。すなわち、公務員が職務上で誰かに損害を与えた場合、国や自治体が賠償責任を負うと定めているが、1条の2項には、公務員に故意又は重大な過失があったときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。とある。
遺族に対して和解金を支払うことは必要だが、不適切な対応に伴い生じた費用も含め、全ての費用について、市民からの税金を使い支払うのではなく、メモの隠蔽やメモが存在しないことを前提とし対応を行った関係職員に対し求償するべきだと思うが見解を伺う。
私どもは、決して、和解金を遺族の方に支払うことに反対しているのではない。
- 「メモの隠蔽にともなう和解金」
- 「第三者委員会の調査のやり直しによる事案の解明と解決に時間を有したことに対する和解」
については、税金で支払うのではなくメモの隠蔽やメモが存在しないことを前提とした対応を行った関係職員に対して求償するべきだと考える。
内容は異なるが、大分県や大阪市などの他都市では求償権を行使している事例がある。
神戸地方裁判所からの証拠保全命令に対しての対応やメモの隠蔽を行うことは公務ではなく、公務でない以上全ての金額を神戸市民の税金で支払うのではなく、その行為を行った職員が弁済するべきだと思う。
また、再調査委員会による調査報告書が出た後、相手方との和解に至るまでの途中経過について、色々な動きがあったと思うが、議会に対して報告がなかった。
これに対しても、議会に対してへの説明をして頂く必要もある。
求償権の行使についても今後、公務員のこうした不祥事の抑止にもなると思う。
何でも市税を投入することは当然市民の方々も納得できないと思うし、神戸市は求償する姿勢を持たなければならないことを指摘させていただき終わりたいと思う。
「和解金額2025万円の内訳」
- 死亡に伴うもの
- メモの隠蔽に伴うもの
- 第三者委員会の調査のやり直しによる事案の解明・解決に時間を有したことに伴うもの