令和3年度予算特別委員会第1分科会(都市局)議事録
令和3年度予算特別委員会第1分科会(都市局)議事録
○分科員(三木しんじろう)
おはようございます。日本維新の会の三木しんじろうでございます。本日は、都市局の質疑のほう、前半を私、三木が、後半は高橋議員がさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。一問一答にて、よろしくお願いいたします。
最初に、三宮再整備についてお聞きしたいと思います。
現在、新型コロナウイルスの影響で、飲食店、神戸市内でも経営が大変苦しくなっておりまして、昨年末には東急ハンズも閉店するなど、大きな動きがあります。それで、三宮とか元町周辺の都心部でも空き店舗が増えているという、こういう状況でありまして、三宮のセンター街、元町商店街に対してもテナントの募集が多く行われているというように感じております。今後、三ノ宮の駅周辺で、雲井通5丁目の再開発ビル、そして市役所の2号館跡地、こちらのほうもにぎわい施設と―― いわゆる商業施設、こちらのほうができてくるというように思います。
それで、新たにこのにぎわい施設ができることによりまして、先ほども御説明させていただきましたけれども、空き店舗が目立つこの都心部ですけれども、さらにこの空き店舗、これを増やすことにはならないかというふうに私のほうは危惧しております。また、市民の方からも、このまま三宮の再整備を進めても大丈夫なのかというような心配の声もあります。この再整備を進めると同時に、まちの活性化のほうも当然考えていかなければなりませんし、どこのまちに行っても同じような店があるようなことがあっては何も向上していかないと私は思っております。
こうした―― コロナによって―― 神戸の現状があります。この現状、そして、多くの飲食店とか小売店の店舗、この影響も踏まえて、三宮に対する考え方、そして、まちの活性化についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○大石都市局都心再整備部長
コロナで経営が厳しいという中で、空き店舗が出ていると。にぎわい施設ができればさらに増えるのではないか。また、今後の活性化についてどう考えているのかという御質問でございます。
一般的には、新型コロナウイルス感染拡大というのは数年で終息するということが1つの目安というふうに言われておりますけれども、御指摘の雲井通5丁目の再開発ビル、これは今から約6年後の2026年度頃の完成を予定しておりまして、また、2号館の再整備事業は2025年度以降の完成を予定しておるというところでございます。
三宮・元町周辺で空き店舗が増えているということでございますけれども、来年度の予算編成に当たりましては、全市的にコロナへの対応を最優先いたしまして、苦しんでおられます市内事業者の経営活動の支援など、当面の対策に取り組むこととしております。一方、都心・三宮再整備のような中長期的な視点に立った未来の礎を築くためのプロジェクト、こういったものを着実に推進することっていうのは重要であるというふうに考えてございます。
このような持続的な都市の成長を促す施策に取り組まなければ、コロナ終息後の都市間競争に打ち勝つことができず、将来に向けて三宮のにぎわいを維持・向上させていくことはできないというふうに考えております。
御指摘いただきました雲井通5丁目の再開発ビルにつきましては、これは、西日本最大級のバスターミナルをはじめまして、大ホールでありますとか、図書館、業務機能、宿泊機能等を併せた複合再開発ビルとして整備されるものでありまして、また、2号館のほうも周辺のまちへの回遊性を促す拠点として、民間の活力を導入して、にぎわい施設や音楽ホールなどと併せた複合施設として整備するものでございます。これらの整備を着実に進めますことで、新たな来訪者需要を創出することができるというふうに考えてございます。
さらに、公共空間と沿道建築物が一体となった魅力的な空間の創出や歩行者動線の強化などによりまして、新たな来訪者、こういった方々が三宮や元町等へ回遊をしていただくということで、都心全体のにぎわいの向上というものを目指していきたいというふうに考えてございます。
○分科員(三木しんじろう)
今の御説明では、計画がまだ先っていうことで、コロナが終息するということで、そういうことも含めて進めていかなければならないということだったと思うんですけれども、2号館の再整備事業者の選定委員会も行われて、3年度には事業者の公募と選定が行われるということになっていると思います。当然コロナはまだ終息は今現在してませんので、こういうことも踏まえて、今後のまちづくりを当然していくべきだと私は思っておりますし、当然先ほど言いましたように、テナントさんとか、どういう店舗の方が入っていただけるのか。先ほど言いましたように、回遊性の問題もあると思いますので、コロナを見据えて、止めるもんは止めていただきたい。見直すもんは見直していただいて、逆に進めるもんは進めていただきたいというふうに考えております。
それで、現在コロナ禍ということで、神戸でも観光バスが大変少なくなっております。鯉川筋においては、観光バスの路上駐車の解消を図るために新たな乗降場の運用に向けた整備が進められているところであります。私も市役所のほうに車で来させていただいているんですけど、皆様もそうだと思うんですけど、フラワーロードにかなり路上駐車が多いと。観光バスもそうですし、神戸市の市バスも止まっております。それにつられて一般車両も多く止まっております。
先ほど鯉川筋のほうはやられるということなんですけれども、都心部のフラワーロードでいえば、メインストリートといっても1つだと思いますけれども、観光バスとか、先ほど言った市バス、一般車両、この対策についてはどういうふうに取り組んでいかれるのかお聞きしたいと思います。
○津島都市局担当部長
都心部における観光バス対策を中心としてどのように取り組むかといったような御質問でございます。
都心部、特に三宮周辺の観光バスにつきましては、特に御指摘のありました市役所周辺、それから南京町周辺、それと北野、特に山手幹線周辺、ああいったところが観光バスの特に問題がある箇所というふうに考えてございます。
こういった対策につきましては、平成29年度から、バス事業者、それから旅行会社、国等の関係者をメンバーといたしました観光バス対策会議を設置しまして、その課題解決に向けた対策について検討を進めてきたところでございます。その中で、平成29年当時に社会実験をやりまして、その中で効果の一番大きかったのが南京町エリア周辺でございましたので、まずはここから取り組んでいるといった状況でございまして、鯉川筋の再整備と併せまして、現在、中央幹線―― 元町駅の南側でございますけど、そこに観光バスの乗降場を3バース整備する工事に今かかってございまして、今年度末に工事は完了する予定でございます。また、それに併せまして、乗降場の管理運営事業者、これも現在公募してございまして、これも今年度末に業者を決定して、令和3年度からの運用を開始する予定としてございます。
御指摘の市役所前のエリア、フラワーロード前でございますけれども、ここには、観光バスとしましては、市役所に立ち寄る観光バス、それと、他都市を目的に神戸三宮から出発するバス、大きくいうとこの2種類があるんですけれども、市役所の展望台とか、そういうとこを目的とする観光バスについてはきちんと、フラワーロードの検討に併せまして、それから2号館、東遊園地の再整備と併せて、そういう乗降場というのを造っていきたいということを検討してまいりたいというふうに考えてございます。また、他都市を目的として三宮から出発するバス、これにつきましては、新たなバスターミナルの周辺に集約を図っていくということを検討していきたいというふうに考えてございます。また、北野エリアの山手幹線周辺でも長時間滞在のバスが課題となっておりましたんで、これは周辺の民間駐車場と連携した対策を検討していきたいというふうに考えてございます。
今後、コロナウイルスの影響によって、観光需要の状況、これはまた変動してくると思います。そういったこともきちんと見据えながら、関係者と連携を図りまして、観光バス対策を進めていきたいというふうに考えてございます。
○分科員(三木しんじろう)
今の御答弁は観光バスに関してですけれども、神戸市のバスも停車しておりますよね。当然、どんどん車が止まってくれば、一般車両も、これ止めても大丈夫なんちゃうかっていうような感じで増えていっていると思うんですけど、神戸市のバスに関してはいかがなんですかね。
○津島都市局担当部長
市バスにつきましても、今現在、クロススクエアの再検討に併せまして、バスの停留施設の位置の集約化であるとか、そういった停車施設をどうしていくか、そういったことも併せて検討してございます。当然、2号館、それから、東遊園地の再整備と併せてフラワーロード全体のことも検討していかなければなりませんので、そういったことも併せて、今後進めていきたいというふうに考えてございます。
○分科員(三木しんじろう)
ぜひ解消に向けて進めていただきたいと思っております。
それで、昨年10月に政府からは、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする方針が示されているわけです。この政府の方針を受けて、三菱地所は2020年までに、東京・丸の内に持つ約30棟を再生エネルギーへ切り替えるというような新聞報道がありました。この日経新聞で出て―― 1月18日ですかね、出ておりました。
この三菱地所なんですけれども、雲井通5丁目の再開発の特定事業者の参加者になっているんですけれども、この再生エネルギーの利用についてどのような協議が行われているのかお聞きしたいと思います。
○大石都市局都心再整備部長
御指摘いただきましたとおり、この雲井通5丁目の再開発事業におきましては、令和2年の11月に特定事業者参加者といたしまして、三菱地所を代表企業といたします事業者グループが雲井通5丁目再開発株式会社によって選定されたということでございまして、再生エネルギーの活用を含む環境への配慮という点につきましては、この特定事業参加者の募集要項の中で記載をしておりまして、再開発会社としても重要な視点であるというふうに認識をしておるところでございます。
この三菱地所なんですけれども、三菱地所は今回、区分所有ビルとして整備されます再開発ビルのホテルやオフィスといった保留床を取得する特定事業参加者でありますけれども、この再生エネルギーの利用というところにつきましては、ビル全体に関わることでありますので、事業主体であります再開発会社を中心に検討していくということになろうかというふうに思ってございます。現在、この再開発会社におきまして、権利者や事業者と施設計画について調整を進める中で、環境へ配慮した取組についても検討しているというところであるというふうに聞いてございます。
この環境に配慮した取組の導入につきましては、技術面でありますとか、コスト面を踏まえるということで、この再開発会社において、いずれにしろ決定されるということになりますけれども、市といたしましては、新たなバスターミナルの基本計画、この中で再生可能エネルギーの活用など、環境への配慮についてお示ししておりまして、この環境への配慮につきましては、前向きに検討していただけるように、再開発会社に働きかけをしていきたいというふうに思ってございます。
○分科員(三木しんじろう)
ありがとうございます。再開発会社とともに環境に配慮していただきまして、当然そういう時代になっていきますから、ぜひ進めていただきたいというふうに考えております。
それで、先日の2月26日の代表者質疑の中で、他党の方の質疑の中で答弁があったわけなんですけども、この三宮の再整備に関して。三宮再整備の事業を進めるに当たっては、経費節減という観点から、できるだけ少ない費用で効果的に事業を実施するとともに、民間事業者の醸成や新型コロナウイルスの影響を見極めまして、個々の事業については適切な対策を講じながら、立ち止まることなく、着実に推進したいというようなことを言われています。もちろん、神戸経済にとっても三宮再整備はとても大きな影響を与えるというふうに思っております。
先ほどの御答弁の中で、少ない費用で効率的に事業を進めていくということがありましたけれども、これ、どれぐらいのコストの圧縮ができるのかとか、何か対策とか策があるのか、この辺についてもしあればお聞きしたいと思います。
○中原都市局都心再整備本部長
事業をいろいろやっていく中で、コストを縮減するというのは当然のことでございますので、今、具体的に金額をお示しできるということはございませんが、常にそういった視点を持ちながらやっていくということは考えていきたいということでございます。
○分科員(三木しんじろう)
当然、こういう時代ですので、コストを削減できるところは―― 何度も繰り返しになりますけれども、見直しも含めて御検討いただきたいというふうに思っております。
それで、兵庫県の県庁の建て替えの計画については、井戸知事のほうは令和3年3月末の策定を目指していたところを、秋までに延期するという方針になったと聞いております。私自身は、この三宮のクロススクエアの整備について、令和元年7月に社会実験を行いましたけれども、その社会実験の中でも、渋滞が出るとか、周りの市街地に影響を及ぼすとか、いろんなことがあったと思うんですね。先ほども何度も言いますけど、コロナの影響で、この三宮もそうですし、神戸もそうですし、日本中が大きな影響を受けている中、コロナ前に立てた計画を進めていくだけではなくて、慎重に検討もしていっていただきながら、三宮の再整備を進めていただきたいというふうに要望させていただきたいと思います。
それで、次は、ポートループについてお聞きしたいと思います。
今年の令和3年の4月から運行を開始する予定のポートループですけれども、三ノ宮駅からメリケンパーク、ハーバーランド、そしてウオーターフロントも経由して運行するという計画であります。これは、令和元年、プレ運行ということで実施をしたと思うんですけれども、私も家族でプレのほうを乗せていただきまして、三宮からハーバーランドのほうに行かせていただきました。そのときには、PRとして、ペーパークラフトとかペンをお配りして、いろんなことをされていたと思うんですけれども、今回の新たに開始するポートループについてはどのようなPRを考えているのか。それと、ポートループは、朝のラッシュの時間帯は三宮からポートアイランドのほうに運行して、ポートライナーの混雑の緩和策としても活用する予定になっています。過去には新神戸駅から神戸空港の連節バスの社会実験を実施したと思いますけれども、神戸空港へのアクセス強化に向けて、改めて新神戸駅から神戸空港までの間の連節バスの運行というのは検討されているのかどうか、この2点についてお聞きしたいと思います。
○鈴木都市局長
2点御質問いただきました。
1点目は、4月から運行開始するポートループのPR、特に利用促進、多くの方に利用いただくっていうのは非常に大事な話でございますので、PRをどうするのかという点でございます。これにつきましては、沿線の神港突堤、再開発事業とかいろいろ進んでございますし、それからハーバーランド等の集客施設もございますので、走行ルート―― 沿線の各事業者さんと協力いたしまして、施設のホームページやイベントのときにアクセス手段としてPRいただくといった広報面を強化するという面と、あとは、各施設と連携して施設の割引を実施していただく、そういうふうな戦略も考えてございます。それから、あとは、これは神姫バスが運行する形になるんですけども、サポーターズクラブというものを結成いたしまして、その会員さん向けには無料乗車券でありますとか、先ほど御指摘ありましたノベルティーグッズの配布なども検討しておると聞いてございます。こういう利用促進の取組を着実に進めることで、ポートループをまちの活性化に生かしてまいりたいというふうに考えてございます。
それから、2点目の新神戸から空港までの交通アクセスということでございますが、現在、三宮の再整備進めてございまして、新神戸・三宮から神戸空港に至るエリアにつきましては、神戸のまちの発展を支えるリーディングエリアということで、我々非常に南北軸の強化ということを図っていくべきエリアではないかということで考えてございます。
空港アクセスの有力な手段でございますポートライナーにつきましては、現状、コロナの影響で客を落としておりますけども、朝のラッシュ時の混雑というものが非常に課題になっておりまして、バスによる輸送の補完ということを現在実施してございますが、よりバスへの転換を進めるために、令和3年の4月から、三宮から空港までではないんですが、ポートアイランドまで連節バスを導入するということを考えてございます。
過去、御指摘ございましたけど、29年度に都心部分と空港の連節バスの運行実験もやっておりまして、その中で、まず物理的に運行可能かどうかっていう問題と、それから、どの程度のお客さんが利用されるのかというということを実験的に実施しておりますので、その辺の成果も踏まえまして、今後も神戸空港につきましては、規制緩和の動きもございますので、その辺の動きをにらみつつ、かつ今の移動需要の動向を注視するとともに、都心と神戸空港を結ぶ交通アクセスにつきましては、連節バスの活用も含めまして、幅広く検討してまいりたいと、このように考えてございます。
○分科員(三木しんじろう)
4月からということで、まだ始まってないわけなんですけれども、乗降の状況も見て、ほかにこの連節バスが活用できるとこがあれば積極的に活用していただきたいというふうに思っております。
最後に要望をさせていただきますけれども、中央区の葺合南北バスについてなんですけど、最初が令和元年12月から試験運転が行われて、利用率が少なかったという理由があって、当初より予定が短く、2か月で終了してしまいました。常任委員会で私が御質問させていただいたら、今年の春頃には再開したいということだったんですけれども、これ、地域の方々とか運行事業者とも話をされているとは思うんですけれども、この多くの地域の方は再開を望まれております。できるだけ早く―― 今、コロナ禍で集まるのも大変だと思いますけれども、路線をあんまり広げないで、特に南北をほんとに―― 東西にあんまり広げ過ぎるというのもどうかと思いますので、御検討いただきまして進めていただきたいということを要望して、時間が来ましたら、高橋議員と交代させていただきます。ありがとうございました。