2021年2月25日 神戸市令和3年度予算案 並びに関連議案についての代表質疑 議事録
予算代表質疑 議事録
三木しんじろう:
令和3年度予算案並びに関連議案について、日本維新の会神戸市会議員団を代表して、前半は私三木が、後半はながさわ議員が、市長並びに関係当局に質問をさせていただきます。
新型コロナウイルスは、2020年1月に日本国内で最初の感染者が確認され、その後も感染が拡大し、現在も神戸市は2度目の緊急事態宣言下にあります。新型コロナウイルスの感染が拡大し、神戸だけではなく、世界中で生活、仕事、医療、教育、経済などへ大きな影響を及ぼし、私たちの生活様式や様々な考え方を変えているところであります。
神戸市民からは、国や神戸市の施策に対して評価いただいているものもあれば、限定された補助金の支給先や、情報発信の低さ、他都市との対応の違いなど、不満や心配を口にされる方も多くいらっしゃいます。こうした状況の中でも、市民は日々の生活を守っていかなければなりません。そして、神戸市は感染拡大防止策を行いながら、市民の協力とともにコロナと闘い、社会経済活動の再開に向け、前向きに進んでいかなければなりません。今後は多くの市民が期待をしているコロナワクチン接種を円滑に行うことをはじめ、第4波を想定した体制強化を行う必要があります。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、令和3年度の国と地方の税収は大幅に落ち込むことが見込まれており、コロナ前に計画された事業に関しては、計画の見直しを行った上で、必要なものには投資を行い、今やるべきでないものは止める、そうした勇気のある決断を行う必要があると思います。
スーパーコンピューター富岳の活用を行うなど、感染症や災害に強い、安全・安心なまちづくりを実現させ、業務の効率化を含めた行財政改革を行い、そして、ポストコロナに向けて、市民や事業者が希望を持てる神戸にバージョンアップしていかなければなりません。まさに神戸市民が安心して暮らしていけるよう、市民のための令和3年度の予算が求められております。そうしたことを踏まえ、質疑をさせていただきます。
まず1つ目は、新型コロナウイルスに関する医療提供体制と自宅療養についてお聞きいたします。
新型コロナ感染症の新規感染者が多数発生し、病床の逼迫によって、入院の優先度の高い患者への対応を強化するため、一定の条件を設けて自宅療養を実施しております。神戸市ではパルスオキシメーターの貸出しや、自宅療養者には10日分を想定した食料と衛生用品の支援を行っており、アプリか電話を通じて自宅療養者の健康状態を1日1回確認し、体調が悪化した場合、入院ができることとなっております。自宅療養された方々は、病状の急変や家庭内感染の心配があり、不安な生活を送っております。自覚症状がなく、病状の悪化や体調が急変したことの場合のことも考えて、オンライン診療の導入、そして、かかりつけ医がいない場合のかかりつけ医の紹介、配食や買物代行サービスといった少しでも安心して療養できる体制を構築すべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。
2つ目は、コロナワクチン接種についてお聞きいたします。
現在、市民にとって関心が高いコロナワクチンに関して、これまでも議場や常任委員会でも多くの質疑がございました。政府は日本国内での副反応があったとこをヨウシ、他にもコロナワクチンに関しては、様々な報道があります。本市においても、4月から高齢者等をはじめとした優先接種が始まりますが、医療機関との連携や市民への周知、そして、事務処理の整備とルール決めなど、十分にワクチンを供給するために、既に公表している他都市もある中、接種計画、診療所や各区の接種できる場所の公表時期について、また、市民に行き渡るワクチンの確保など、進捗情報をお聞きしたいと思います。
ワクチン接種を円滑に行うためには、医療機関の負担を減らすことが重要であり、そのためには感染者も減らしていかなければなりません。3月1日から専用コールを開設しますが、コールセンターに電話をしても、つながらないということでは全く開設した意味がありません。コールセンターに電話が集中しないためにも、悩みや疑問の解消ができるよう、ホームページにワクチン接種専用のページを作成し、ホームページ内のFAQの充実や、さらなるチャットボットの活用とともに、分かりやすく市民に寄り添った広報に努めるべきだと考えますが、見解をお伺いいたします。
3つ目は、中学校給食充実についてお聞きいたします。
これまで私は、議場でも常任委員会でも中学校給食の改善について、度々教育委員会へ要望を重ねてきたところであり、既に保温食缶や親子方式によるモデル実施とアンケート調査を行い、結果も出ております。モデル実施をした際、私ども会派も試食に行かせていただきまして、教育委員会には御対応も含めて感謝を申し上げます。
一部、保温食缶でのモデル実施のアンケートでは、満足またはやや満足は63.1%、親子方式でのモデル実施のアンケートでは、満足またはやや満足が93%という結果が出て、親子方式のほうが満足度は高いものの、生徒さんからはよい評価をいただいていると感じており、温かい給食提供、この重要さを改めて実感したところであります。
このたび、全員喫食制への移行に向けた調査・検討を行うとのことですが、時代が変わり、ニーズも変わったことにより、私としては、中学校給食は全員喫食制の導入を進めていくべきであると、昨年の決算特別委員会の総括質疑でも意見を言わせていただいたところであります。冷たい給食から温かい給食にするのは1つのステップアップであり、味の向上も行い、さらなるステップアップをしていかなければなりません。現状の選択制の給食では月ごとに給食を希望する生徒の数が異なりますが、全員喫食制を導入することにより、事業者に安定したコストを計算することができることと、食材の仕入れに関してはスケールメリットがあり、結果として、味の向上につながると考えております。早急に全員喫食制の計画内容を検討し、方針をしっかりと固めていく必要があります。調査・検討がスタートしますが、スピード感を持って進めていただくことが肝要と考えており、どのようなスケジュールで全員喫食の実現を検討しているのでしょうか。また、子供たちの給食は毎日のことであり、温かくおいしくなる期待は大きく、全員喫食に移行するまでの間に、現行のランチボックスにおいて、保温食缶を活用して温かい給食を提供する、いわゆる一部食缶方式について、早期に取り組むべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
4つ目は、GIGAスクール構想のデジタル教科書についてお聞きいたします。
まずは、教員用のものを全小・中学校等で5教科導入するとともに、GIGAスクール支援員を配することで、授業の効率化を図る取組を進めていく予定です。この支援員の必要性は大きいと思いますが、配置される予定は、1学期中は各校、週に1日程度しかいないため、デジタル教科書を活用し、授業を始める上で、支援員からアドバイスを受ける時間は、学校内の各クラスの単位で考えると非常に短いと感じます。ヘルプデスクの設置はありますが、デジタル教科書の導入開始初年度は、教員、生徒への丁寧な対応も必要であることから、神戸市独自で支援員を拡充するべきだと考えますが、御見解をお伺いいたします。
最後に、「さんちか」の再整備についてお聞きいたします。
三宮の地下空間は、各鉄道駅間の乗換え動線が分かりにくく、滞留時間の不足や、安全性の向上などの課題を解決するため、再整備を予定していることから、先般、関連道路の変更について、都市計画審議会において議案が提出され、承認されたところであります。
今後、利便性の高い地下街となるよう期待をしているところですが、「さんちか」は都市局、三宮中央通り地下道路は建設局、地下鉄三宮駅東コンコースのリニューアルは交通局と、所管局がばらばらとなっております。各局一丸となって連携し、地下街を一体感あるよう、生まれ変わるよう、改善・改修に取り組むべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
以上、どうぞよろしくお願いいたします。
久元市長:
三木議員の御質問にお答えを申し上げます。
まず、自宅療養者に対する支援につきましてお答えを申し上げます。
既に御指摘もいただいたところですが、自宅療養者に対しましては、各保健センターが健康観察アプリを、あるいは電話で毎日本人の健康状態を確認しておりまして、必要に応じ訪問をし、状況把握をしているところです。
さらに、パルスオキシメーターを全員に貸出しをしておりまして、症状の悪化が見られたときは、動脈血酸素飽和度の値も含めて、自宅療養者から保健所に連絡をしてもらうこととしております。患者が急変をしたときには、24時間で保健所に連絡をもらうなどして、救急搬送など実施をいたします。自宅療養となった方で、療養期間中に自身で食料調達が困難な方には、原則10日間、生活に困らないために必要な食料及び日用品を無償で配布をしておりまして、2月8日分から開始をし、2月23日現在、33セットを配布いたしました。
今後、さらにどのような支援が必要かということですけれども、自宅療養者、入院調整中の方に対する健康管理あるいはコロナ以外の持病をお持ちの方もいらっしゃいますので、医薬品の服用につきまして、かかりつけ医のドクターに相談に乗っていただけないか、対応していただけないか、そういう可能性につきまして、現在、神戸市医師会と協議を行っているところです。医師会のほうで協力をいただけるということで協議がまとまれば、実行可能な方策を実施し、自宅療養の方の健康観察、また健康の確保ということの支援をしっかりと行っていきたいと考えております。
現在のこのコロナワクチン接種の準備状況につきましてお答えを申し上げます。
コロナワクチンを円滑に接種するためには、医師会、民間病院協会との連携がこれは不可欠です。また、薬剤師会からも協力をいただけることになりましたので、神戸市を含め4者合同で、神戸市新型ワクチン接種連携本部を設置いたしました。公的病院の協力もいただきながら、ワクチンの迅速な接種に向け、連携して取り組んでいるところです。連携本部では調整を行うための事務レベルの会議を開いておりまして、市民へのスムーズで迅速なワクチンの接種のため、ワクチンの配送方法やタイミング、予約の方法、請求や接種記録、国への報告の仕方などにつきまして調整を進めております。
予約システムや接種済み情報管理システムの構築、接種券の印刷、郵送などの事務的な準備につきましては、4月12日からの高齢者向け優先接種に向け、おおむね順調に準備が進められていると感じております。
このほか、市内で接種を実施する全ての病院や診療所などに安定的にワクチンを輸送するための具体的な方法や輸送スケジュールの考え方につきましては、配送業者とおおむね合意をすることができました。国からワクチンが提供されれば、即座に配送ができるよう準備を進めております。
一方、接種券の送付や接種スケジュールにつきましては、確保できるワクチンの量に限りがあり、その提供も順次行われる見通しであることから、国が時期を定めることとされております。
高齢者向けの接種に使用するワクチンの神戸市を含む兵庫県への配分量につきましては、国において調整をされますが、現時点では具体的な数量につきましての連絡はまだありません。
なお、医療従事者向けの優先接種で使用するワクチンにつきましては、3月の第1週から第2週にかけて約1万3、000回接種分の提供がある旨、先日、兵庫県から連絡がありました。これは新型コロナ感染症患者受入病院の医療従事者の希望者全員の接種が可能な量に相当すると承知をしております。集団接種会場や個別接種が受けられる病院や診療所につきましては、現在取りまとめ中でありまして、調整でき次第、公表させていただく予定となっております。
国から示されるべき事項がまだまだたくさんあります。できるだけ早く情報収集をいたしまして、的確な準備を進めていきたいと考えております。
ほかの御質問につきましては、副市長からお答えさせていただきます。
今西副市長:
私のほうから、「さんちか」の整備に関しまして御答弁を申し上げます。
その「さんちか」の整備の中でも、特に「さんちか」が都市局、三宮中央通り地下道路は建設局、地下鉄三宮駅東コンコースについては交通局となってございますので、それについて、連携をとった改修を進めるべきという点でございます。
先生からの御質問の中にもありましたように、この2月の都市計画審議会では、都心三宮再整備の一環として、全体構想であります「えき~まち空間」基本計画に基づいて、安全で快適な歩行者空間を創出するために、既設の地下通路、これは三宮中央通り地下通路、そして、地下鉄三宮駅の東コンコースとネットワークを形成するべく、三宮の地下空間における都市計画道路の変更について承認をいただいたところでございます。
この都市計画の手続におきましても、各局が連携をしながら、その手続を進めてきたというところでございます。いずれのその事業につきましても、令和3年度に設計あるいは改修工事が行われていくという予定になってございまして、そのため、これまでも実施をしてまいりました各局横断のプロジェクトチームによります都心の空間デザインプロジェクトチームでの調整に加えまして、学識経験者などにより専門的な意見を求め、総合的なデザイン調整を行う場でありますデザイン調整会議の場を活用するなど、より密に連携をして、相乗効果を生み出すような都心再整備となるように、しっかりと整備を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
恩田副市長:
ワクチンの広報の関係でございます。
神戸市におきましては、令和3年2月5日、神戸市新型コロナワクチンの接種連携本部、これの設置をさせていただきまして、これに合わせて新型コロナワクチン接種に関するページを立ち上げてございます。電話での問合せの多い接種時期や、優先接種の対象、神戸市外での接種など、国から一定の方針が示されている事項に関するFAQにつきましては、このホームページに既に掲載をさせていただいているところでございますけれども、今後、事業の進捗に合わせて、FAQの充実にも努めていきたいというふうに考えてございます。
また、チャットボットの活用についても準備を進めているところでございまして、問合せの急増が予想されます接種券の送付のタイミングに合わせて導入をさせていただくことを考えてございます。
長田教育長:
私から、2点お答えを申し上げます。
まず、中学校給食に関してでございます。
現在、中学校給食は1日当たり約1万5、000食を提供しておりますが、全員喫食となった際には、1日当たり約3万7、000食が必要となります。もちろんスピード感を持って、可能な限り早期に実現をしたいというふうに思っておりますが、全員喫食に必要な調理体制を整えるには、先ほども申し上げましたとおり、実施方式にもよりますけれども、数年程度は必要ではないかと考えております。
全員喫食制に移行するまでの間、現行のランチボックス方式におきまして、生徒のニーズにできる限り対応をしていくために、先ほど御指摘いただきましたように、保温食缶を活用し、副食のうち主菜を温かいまま提供する一部食缶方式による給食の提供に取り組んでまいりたいと考えております。
この調理工程や配送の面で課題がございますので、全ての学校に毎日提供するということはできないわけでございますが、食缶での提供に適しております煮物や炒めもの、こういった献立を基本といたしまして、学校ごとに提供日を決めて実施することができないか、現在、調理事業者と調整を行っております。調整が整い次第、順次提供を始めまして、年間を通じて全ての学校で定期的に提供ができるように取り組んでいきたいと考えております。
さらに、保温食缶を活用して、例えばカレーや焼き肉といった人気メニューでありますとか、あるいはスープなども提供することができないか、さらなる工夫も検討したいと思っております。
いずれにしましても、子供たちのニーズが高い、温かい給食をできるだけ幅広く提供できるように、全員喫食制への移行検討と併せて取組を進めてまいりたいと考えております。
もう1点、GIGAスクール構想について、特にGIGAスクール支援員を拡充すべきではないかという御質問についてでございます。
1人1台の端末をはじめとしましたICT機器を教育活動で効果的に活用をしていくためには、教員が授業等で機器を使いこなしていく必要がございます。そのため、各校のGIGAスクール推進担当教員に対しまして、実務的な研修を実施をしておりまして、この教員が自校に持ち帰って、全ての教員に校内研修を実施するということで進めているところでございます。
また、オンライン教育アドバイザーの専門家にも御協力をいただきまして、市として、初めて端末に触れる子供たちに教員が操作の基本を教えるためのスタートアップマニュアルの作成も進めております。さらには、教員が4月からの授業ですぐに利用できるように、教科ごとの授業モデル、いわゆる指導展開案の作成を進めるとともに、機器操作やトラブル発生時の電話相談窓口ということで、4月からはヘルプデスクを設置することといたしております。
今申し上げましたサポートに加えまして、来年度の1学期には、御質問にありましたとおり、学校にGIGAスクール支援員を週1回程度配置することとしておりまして、教員に対してデジタル教材等の効果的な活用についてアドバイスを行ったり、教員や児童・生徒に端末操作等の支援を行うということといたしております。
また、支援員に対する質問のうち、汎用性のあるものにつきましては、FAQということでまとめまして、全校で共有をできるような、そういう仕組みをつくって、運用もしていきたいと考えております。
これらに合わせまして、もちろん必要に応じまして、事務局の指導主事が学校を訪問しまして、丁寧なフォローを行うなど、学校現場において、ICT機器を活用した効果的な教育活動が推進をされますように、総合的な支援に努めてまいりたいと考えております。
三木しんじろう:
それでは、再質問のほうをさせていただきたいと思います。
まず、自宅療養についてお聞きしたいと思うんですけれども、自宅療養というのは、条件を満たせばそうなるわけなんですけれども、無症状または軽症で、酸素飽和度が96%以上とか、個室の隔離ができて、消毒ができると。感染症対策が取れるというような条件があると思うんですけれども、この一方で、兵庫県では、感染者を病院や宿泊施設、これらに全員入れるというような方針を出されていたわけなんですね。それともう1つは、自宅療養されている方は、先ほども御説明ありましたように、もし体調が悪化した場合というのは、神戸市の場合は保健センターに電話、兵庫県のほうは自宅待機者専用健康相談窓口というのがありまして、それぞれと、神戸市と兵庫県とでは自宅療養に関してはやり方がちょっと違うかなというところがありまして、市民の方もちょっと戸惑いがあったというふうにお聞きしております。兵庫県とはどのような調整を行ってお話をされていたのかということと、これは市独自の方針で決められたのかということをお聞きしたいと思います。
恩田副市長:
特に年を明けてから、コロナウイルス感染症の新規感染者が多数発生をしたということでございまして、医療提供体制がかなり限界の状態になっていたところでございます。こういったことで、1月19日のときには入院調整中の方も急増して、562名というような形になって、新規発生患者の半数強の方が自宅待機となっていたような現状になっていました。
また、さらに自宅待機中に容体が急変し、救急搬送される方も1日に1~2名というような形になっていったという状態でございました。こういった中、病床切迫によりまして、入院調整中の期間が長引いて、結果的に10日間、病院調整中で自宅療養になっていたというような実態も出てきたわけでございます。こういった実態と乖離している状況は好ましくないというようなことで、私どもとしては、自宅療養ということを認めざるを得ないということで、これにつきましては、事前に兵庫県にも連絡をさせていただきまして、そういった取扱いにするということについては御理解いただいたというふうに承知をしております。
そういったことで、1月の21日より、入院の優先度の高い患者への対応を強化するというようなことで、重症化リスクの高い方の入院調整に力を入れるということで、当面の間でございますが、一定の条件を設けて、自宅療養を実施することとした次第でございます。
三木しんじろう:
当然状況によって、病院に入っていただくか、また自宅療養をしていただく場合、ケースというのもあると思いますので、その辺がちょっと兵庫県とも、先ほども言いましたように、ちょっと2つ出て、どちらに従えばいいのかということがよく分からなかったということなんで、その辺をまた、兵庫県のほうも予算が自宅療養に関しては拡充される案が出ているということなんで、また整備をしていただきたいというふうに思っております。
現在、新型コロナウイルス感染患者が診療できる医療機関は235か所というふうにお聞きしております。この病院名は非公表になっているわけなんですけれども、そうした中、市民の方からまた御連絡いただきまして、御相談受けたわけなんですね。その方は、お母様が医療関係者の方でナースの方なんですけれども、息子さんの件で御連絡があったと。息子さんが頭痛と咽頭痛と、まあ言うたら、倦怠感も出て、その息子さんは学校で部活もされてまして、濃厚接触の疑いがかなり高いということで、かかりつけ医の方に御連絡をしたわけなんですけれども、当然公表されてないわけですから、かかりつけ医に電話して、対応できないということで御返事をいただいて、そのかかりつけ医さんに2か所御紹介いただいたと。また、そのお母様がそこに電話したけども、そこでも対応できないというふうに言われて、結局、この方は合計20回の電話を方々にして、4時間ぐらい電話で時間を取られたということなんですね。最終的には、この方が、お母様はナースの方ですので、友人の方にこの内容を説明して、相談もされて、直接友人関係ということで、御紹介していただいた病院でPCR検査を受けることができた。受診もできたということで、結果は陰性やったんですけれども、よかったんですけれども、最初に症状が出たのが1月の24日で、PCR検査を受けれたのが1月の28日だったということなんで、お母様としては大変心配もされてましたし、なかなかこの国の方針で、発熱やせきが出た場合、症状が出た場合は、かかりつけ医にまずは連絡をということを周知されていたと思うんですけれども、このかかりつけ医が対応できない場合、もちろん医師会からも情報が行って、そのかかりつけ医さんが対応できない場合は、情報を持ってて、紹介もできると思うんですけれども、こういうケースがあったと。
これは、私、似たようなケースが、この1名の方じゃなくて、何人かいらっしゃるわけなんですね。こういうことがないように、今後、感染者がもし増えるケースもありますので、早急に検証と改善を私はするべきだと思うんですけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
恩田副市長:
2月22日現在では、医療機関の登録をして、その診療できる「かかりつけ医」というのが240になっているわけでございますけれども、今、議員がおっしゃったような、そういったたらい回し的なことがあったというようなことでございます。これにつきましては、医師会とも情報をしっかりと共有しながら、診察が対応可能な医療機関をできる限り複数紹介していただくということを徹底させていただくというようなことが必要だと思いますし、併せまして、24時間、新型コロナウイルスの感染症専用健康相談窓口は開いております。また、救急安心センターこうべ「♯7119」でも診察対応可能な医療機関を紹介することができるようになっておりますので、発熱患者等が診察をスムーズに受けれることができるように、こういったことも十分活用しながら取り組んでいきたいと思っています。
三木しんじろう君:
ぜひ進めていただきたいと思います。
それで、先ほど言いましたように、感染者が今後増えていってしまった場合もあると思うんですけれども、当然保健所もいろんな大忙しで逼迫もしているわけなんですけれども、201名いる保健師さんをさらに40名増員ということで、タブレットを配られて、ICTを活用して効率を図るというようなことのお話を聞いております。
現在、このHER-SYSは、情報把握と管理システムを使われているということなんですけれども、入力箇所がかなり多くて、PCR検査後のデータ、これ全て紙に書き込まれて、医療機関からファクスで提供されたものをまたコンピューターのほうに打ち込んでいるというふうに聞いております。こういうことが保健所のオーバーワークにもなる原因の1つではないかと思うんですけれども、この業務の改善化を早急に行うべきだと思うんですけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
恩田副市長:
今、御指摘があったように、厚生労働省が開発いたしました新型コロナウイルス感染症の情報把握管理新システム、いわゆるHER-SYSというものにつきましては、患者等の症状、行動履歴での情報を医療従事者、保健所などが入力して、関係者で共有できるシステムでございます。情報の一元化とか、共有化とか、統計書への迅速化、分析という面では非常にメリットはありますけれども、一方で、入力項目が非常に多いということで、また入力までの認証が面倒で、医療機関が大変負担感を持って、なかなか入力していただけないというのが現状でございます。結果的に、今、保健所で入力をせざるを得ないという状況になってございます。
本市におきましては、昨年6月の23日より、順次保健所で患者情報の入力を進めてございます。医療機関に負担をかけることのないように、派遣職員も活用しながら、神戸市で発生した全ての陽性患者の発生届をHER-SYSに入力をしてございます。
国のワーキング等によって、多少の改善はこのHER-SYSもされてはいますけれども、依然として課題がございますので、全国保健所長会などで、さらなる改善を国にも要望しているところでございます。
今後、看護師等の外部人材のさらなる活用でございますとか、タブレットの配布等によりまして、業務のイッソウカ、効率化を図っていきたいと思います。
三木しんじろう:
ありがとうございます。ぜひとも改善していただきたいというふうに思います。
それで、ワクチンの接種の件なんですけれども、先ほどの御説明では、4月12日の高齢者の接種に順調に行えるということで、優先してそれを行っていただきたいと思うんですけれども、これ私自身は、やっぱり医療従事者が2月、3月、4月というふうに先行して打たれるわけなんですけれども、ドクターが最初に打たれる中、医療従事者も含めて、それ以降の市民の方が打っていくわけなんですけれども、要は各場所でいろんな問題とか、改善点とか、やはり出てくると思うんですね、ドクターの方とか医療従事者の方の。そういう情報交換とか、2月、3月、4月と先行して行われるんですけれども、そういうことをまずされるのかということをお聞きしたいと思います。
恩田副市長:
医療従事者の先行接種につきましては、国が直接、独立行政法人の国立病院機構などの協力を得て実施しておりまして、神戸市内では、神戸医療センター、神戸中央病院、神戸労災病院の3病院でまず実施をされておるというふうに承知をしております。
こうした医療機関での医療従事者向けの先行接種の実績につきましては、高齢者向けの接種に当たってのワクチンの取扱いの仕方、予診上での留意事項、接種後の経過観察に非常に有益な経験となるものと考えております。
神戸市のほうでは、市の医師会、市民間病院協会、薬剤師会とで設置をしております新型コロナワクチン接種連携本部がございますが、この実務者におきまして、2月24日に先行接種を実施をする医療機関を視察してございます。そういった中で、ワクチンの希釈でございますとか、取扱い上の留意事項、重篤な副反応への備えなどについて聞き取りをするなど、実績に基づく情報の把握に努めているところでございまして、今後もそういったことをしっかりしていきたいというふうに思ってございます。
三木しんじろう:
分かりました。今後、神戸市の新型コロナワクチン接種連携本部、また国の方針もあると思いますので、情報共有も含めて円滑に進めていただきたいというふうに思っております。
続いて、給食の件についてお聞きしたいと思います。
これは、まず半額助成についてお聞きしたいんですけれども、今、給食費半額助成ということをやられています。喫食率が30%から40%に上がったということなんですけれども、これ当然喜んでおられる保護者の方もいらっしゃると思います。今後、全員喫食制を導入するに当たって、これをいつまで続けていくのか。私自身は、やっぱり他都市でも無償化をしているところもありますし、無償化がいいんですけれども、今後、全員喫食制を進めていく上で、かなり予算も必要だと思うんですけれども、そこら辺も踏まえて、この半額助成をどう進めていくのか、続けるのかどうか、御見解をお伺いしたいと思います。
長田教育長:
子育て支援施策を充実させるという観点から、保護者の経済的負担を軽減をするために、今年度より中学校給食費の半額助成を行っております。献立内の充実やランチボックスのリニューアルといった給食の魅力化と併せて取り組んだ結果、特に1年生の利用率は約50%というふうになっておりまして、一定の効果はあったものと考えております。
この中学校給食費の半額助成の実施ということにつきましては、やはり子育て支援施策残対の観点から、全市的に判断されるべきものというふうに考えておりまして、教育委員会といたしましては、市長部局とも十分に協議・連携をしながら対応をしてまいりたいと考えてございます。
三木しんじろう:
分かりました。なかなか途中でやめるというわけにもいかない、難しいとは思いますけど、協議していただきたいというふうに思っております。
それで、このアンケート結果でも出ているんですけれども、この現在の給食をとる時間が20分ということで、その用意をして食べて、片づけをする。この20分というのはかなり短過ぎると思うんですね。当然モデル実施の中でも30分以上かかっていたところも、クラスもあったというふうにお聞きしてますし、十分な給食時間の確保についてお聞きしたいと思います。
長田教育長:
今の中学校の給食時間、学校ごとに20分ないしは25分間というふうになっておりますが、今、御指摘いただきましたように、今年度のモデル実施のケースによりましては、私も見に参りましたけれども、クラスによって、やはり最低でも10分程度ぐらいの時間はかかっていたのではないかというふうに思っております。やはりこの子供の食育の推進というのは重要な観点でございますので、全員喫食制への移行について検討を行う際には、この給食時間の確保について十分に検討をする必要があるのではないかと考えております。
ただ一方で、この学校生活への影響という点につきましても考慮するべきということでございますので、給食時間をどの程度確保するのが適当であるのか、他都市の状況等も参考にしながら検討をしてまいりたいと考えております。
三木しんじろう:
ぜひとも確保をしていただきたいというふうに要望させていただきたいと思います。
ちょっと時間がないので、給食の件は分科会のほうで、うちの会派のほうからまた続きをやらせていただきたいと思います。
GIGAスクールについてなんですけれども、教員のデジタル教科書が入って、次は児童・生徒というような形になると思うんですけれども、それと同時に、今後、PCを自宅に持ち帰って家庭学習ができるというような計画がありますけれども、この自宅に持ち帰って勉強ということになるんですけど、多くのこのメリットもあると思うんですけれども、保護者の方が一番心配しているのが、このPCを持って帰ったときに、このPCでもちろん勉強していたたければいいんですけど、YouTubeも見れるというふうにお聞きしています。これ部屋に籠もって、もう勉強しているふりして、実はYouTubeしか見てなかったということでは本末転倒だと思うんですけれども、こういったことに関して、教育委員会としてはどういうような対策をされているのか、お聞きしたいと思います。
長田教育長:
もちろんこの今回の1人1台の端末の導入に当たりましては、必要な制限やスキル対策はしっかりとやるということでございます。具体的にはウイルス対策あるいはUSBドライブ等の使用禁止、また子供たちの発達段階に応じたウエブの閲覧制限、こういったことで必要なセキュリティーを確保した上で、しっかりと子供たちが端末を活用して主体的に学習に取り組む環境を確保すると。こういうことでございます。
御指摘いただきましたこのYouTubeについてでございますが、これは学習に関する有益な動画が多く公開をされております。ただ、学習に関係のない動画を全く閲覧できないようにするという設定はできないと聞いておりますので、大変これはなかなか悩ましい問題ではないかと思っておりまして、どのように対応をするべきなのか、もう少し内部でも議論をし、検討をさせていただきたいと考えております。
いずれにしても、御心配される保護者の心情ということもよく理解できますので、子供たちが不適切な使用をしないように、やはりこの子供の発達段階に応じて、情報モラルについてしっかりと指導をし、子供たちがそのモラルを身につけていく必要があると考えておりまして、御家庭においても御協力をいただけるように、保護者の皆さん方にも働きかけをさせていただきたいと思っております。
三木しんじろう:
教育長おっしゃるとおり、家庭の保護者の方の協力や理解というのも必要だと思いますし、当然教育委員会からもしっかりとした保護者宛てへの説明と、あとマニュアル、これも御検討いただきたいというふうに思っております。
最後に、「さんちか」の再整備についてお聞きしたいと思います。
この地下街なんですけれども、市役所に向かうときに通られる議員の方々も多くいらっしゃると思うんですけど、あの地下道が夏場はとても暑くて、外のほうが涼しい―― 風が吹いて涼しいときもあるぐらいなんですね。天井も低いわけで、少し暗い感じもするわけなんですけれども、今後、2号館が再整備をされる計画がありますけれども、この利用者の方々が快適に少なくとも通行できるように環境改善をするべきと考えますが、御見解をお伺いしたいと思います。
油井副市長:
「さんちか」からの市役所につながる三宮駐車場の地下通路なんですけれども、夏場の高温対策につきましては、市役所2号館の建て替えに合わせて検討をしてきました。2号館と地下通路を一体的な空調設備で運用することも検討したんですけれども、結果的には、個別にその空調設備を設置したほうが経済的であるということが分かりました。当該地下通路につきましては、市役所2号館の建て替えに合わせて、通行される方が明るく生活感を感じられるような内装デザインへとリニューアルを行いたいというふうに考えているところでございます。
また、空調設備については、2号館の建て替え工事によって手戻りにならないようにする必要があるということで、来年度にその2号館のほうが公募によって事業者が選定されますので、その事業者と調整しながら、夏場に暑いということを踏まえて、先行的にその夏期の暑さ対策ができないか検討してまいりたいというふうに考えてございます。
三木しんじろう:
ぜひ2号館に行くまでの通りも、あそこ通られる方も増えると思いますし、明るい快適な一体感のある地下街にしていただきたいと要望させていただきまして、私からの質疑は終わらせていただきます。ありがとうございました。